
自然と文化との共存形へ・・・現代創庭論
春には桜を愛で、秋には紅葉を狩る。あるいは、自然を生かし、盆栽や箱庭にして手元に置く・・・。古来わたしたち日本人は、身近にある自然美を楽しむ文化を大切にしてきました。しかも文化として鑑賞する自然は、原生林など野生のままのものではなく、ある程度人為的に整えられているものが好まれたようです。こうした伝統を背景に、世界に冠たる日本の造園技術が育まれてきたといえるのではないでしょうか。
“造園”が、英語では“landscaping”とか“landscape architecture”と訳されることからも分かるように、自然を風景として楽しみ、その風景を生活の中に取り入れることが、造園の基本概念です。高度に発達した現代の都市空間において、“造園”に求められているのは、都市生活者に人間としての潤いと、安らぎ溢れる環境を演出するための空間づくりであるといえるでしょう。それこそが新時代の造園空間であり、自然と人とのよりよいバランスのとれた関係を提示するものとなり得るのではないでしょうか。
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